やっかいな日本社会の「入口主義」

2011.12.03

労働市場に伸縮性がない。そもそも、日本の労働市場は昔から伸縮性がない。介護や農業が人手不足だというのは今に始まったことではなく、相当昔から指摘されていることだからだ。それでは、どうして伸縮的な労働市場にならないのだろうか。様々な理由が考えられるが、一番の理由は、日本社会の「入口主義」である。日本では学歴も職歴も入口が非常に重視される。難しい大学入試がその典型だし、資格試験にしても、弁護士や公認会計士のように業務独占資格は非常に難しい。

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それをパスするかしないかで、その後の人生の展開は大きく異なる。就職も同様だ。著名な大企業は、日本人・偏差値の高い有名大学卒・新卒にこだわる。この三つを備えた者を採用して終身雇用で育成していく。厳しい入口の審査を通過するためには、18歳までは受験勉強に追われて僻屈した時間を過ごさなければいけない。しかし、そんな厳しい関門を通過した者は、その後の人生を安定して過ごすことができるという仕組みだ。バブル後の長期不況期にも問題となったが、「働かない中高年リッチ正社員」などはその典型だと言えるだろう。その一方で、入口で排除された人間は不満が影積する。どの大学を卒業したか、フリーターやニートなどの人生の空白期間がなかったかどうかで、能力などに関係なく入口で排除されてしまうからだ。





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